免税事業者が消費税を請求するのは構わない

2015年現在、個人事業主は課税売上高が1000万円を下回っている場合には免税事業者として消費税の納付を免除されています。これについては法人と同じですね。

(税制改正によって変更になる場合がありますのでその都度ご自分でも確認してください)

そして、事業が順調に育って課税売上高が1000万円を超えた場合。この瞬間から消費税を支払うことになるのかというとそうではありません。1000万円を超えた年の翌々年から消費税を納付することになります。(2011.4.1)

平成25年からは前年1月1日から6月30日までの間に課税売上高が1000万円を超えた場合には課税事業者になります(個人事業主の場合)。

例えば、10年度に1200万円の売上高があった場合。ここで1200万円に税率をかけて消費税を納めるのではなく、翌々年、つまり12年度の売上高に対して消費税を支払います。12年度が100万円しか売り上げることができなくても納付する義務が生じるというわけです。

消費税を請求してもいいの?

で、免税事業者としてビジネスをしている場合に問題となる事が1点。客や取引相手から消費税をとってもいいのか?ということです。結論から言うと、全然構いません。免税事業者は消費税をとってはいけないなんてどこにも書かれていませんから。

第一取引相手の売上高がいくらかなんていうことは相手先は知りませんし、一般の消費者は消費税の仕組みについてほとんど知らないでしょう。消費税を値引きした所で「やった!ラッキーな店だ」と思う程度で、免税事業者の店で消費税を取られたとしてもその支払った分がお店の儲けになるなんて気付くわけがありませんからね。もっとも、中小企業や個人事業主は、取引相手から強制的に消費税分の値引きを要求されることが多いでしょうけど・・・。

それに、商品を販売するのであれば、仕入れの際に消費税を支払っているはずです。販売する時に消費税分を請求しないとしたら完全に損をすることになりますよね。わざわざ自分の利益を減らすような真似をするのは経営者としてどうかと思いますが。

ちょっと勉強すればわかりますが、消費税は公平だなんて嘘っぱちです。何で大企業が消費税の増税に賛成なのか(特に自動車とかの産業・・・)、調べてみればそのカラクリがわかります。

そもそも請求せざるを得ない理由

商売が順調であれば、いずれは消費税の課税事業者になるわけです。ということは、その時点で商品の値段に消費税を加えていなければ後から値上げを行うことになります。値上げをしてしまっても売り上げは変わらないでしょうか?

第一、いつ課税事業者になるのかは正直言ってわからないじゃないですか。それに備えてちゃんと消費税を請求しておいたほうが身のためですよ。

 
お店で買い物をしていて「なんでこの店は消費税がかかるんだ!」とかって文句を言われた経営者の話は聞いたことがありません(いや、20年前とかだったらあったかもしれませんが)。

逆に、後から消費税を請求するようになってトラブルになったという話については耳にしたことがあります。

 
自分が免税事業者だからといってお客へのサービスと考え消費税分を値引きしていたとしても、いざ課税事業者になった瞬間に消費税分をアップしたらどうなりますか?絶対お客が逃げないと言い切れるでしょうか。

某コンビニエンスストアのおにぎりみたいに、
・消費税5%時・・・105円(税込み)
から、
・消費税8%時・・・113円(税抜き105円)
くらいえげつなくやるっていうのも商売の一つの方法なのかも。このおにぎりの例はやり過ぎでほぼ詐欺だと思いますが。

まぁもっと悪質で完全な詐欺になっているのもありますけどね。自動販売機のジュースです。

・消費税なし・・・100円
・消費税3%・・・110円
・消費税5%・・・120円
・消費税8%・・・150円

恐らく消費税が10%になったら170円くらいでしょうか?スーパーでは100円を割る値段で販売されているものがこういった値段になるわけです。100×1.08=150だったとは、我々は義務教育からもう一度やり直さないといけませんねー(棒読み)

・・・というか・・・最近は150円ではなくて160円になっている自動販売機もあるんですよね。あれだけボッタクられてもなぜか自動販売機で購入している人が多いのですが。

どう考えても隣に立っているスーパーにちょっと入って同じものを購入したほうが安上がりだと思います。すぐに買うことができるとか人と顔を合わせる必要がないとかっていう考えもあるのかもしれませんが、我々みたいに売上やら節税やらのことを四六時中考えている事業主の場合には100%スーパーで安い方を買うべきですよね。

大金持ちになったら時間の節約の方が大事になってくるかもしれませんが、そうだとしても一度にまとめ買いしておけば済む話ですし。

【参考】

『簡易課税での節税について』

消費税の納税方式には、2種類の方法があります。
・原則課税方式
・簡易課税方式
どういう場合に節税になるのか、それぞれを見てみましょう。

 
○原則課税方式

通常の消費税の流れによって納税額を計算します。具体的には、「預かった消費税額-支払った消費税額」。事業者は通常はこの方式によって計算を行ない、消費税を納めることになっています。

原則課税方式では、課税売上割合・・・免税売上を含む課税売上÷(免税売上を含む課税売上+非課税売上)・・・によって計算方法が分けられています。この課税売上割合が95%の場合には、「預かった消費税額-支払った消費税額」が納税額に。95%未満の場合にはさらに2つの計算方式、「個別対応方式」「一括比例配分方式」があり、個人事業主としては有利な方を選択できます。詳しい計算方法についてはまた別の回に。

 
○簡易課税方式

預かった消費税額に一定の率をかけた額を支払った消費税額と考えて、納める消費税額を算出します。簡易課税方式では、支払った消費税額を計算式に使うことはありません。片方の消費税(預かった分)だけ計算すればよいので簡易課税方式と呼ばれています。

 
さて、どちらがお得なのでしょうか。これは、簡易課税方式で計算式に使われる一定の率(みなし仕入率)が問題になります。みなし仕入率は予め決められているもので、以下の通りになっています。

第一種事業・・・卸売業        90%
第二種事業・・・小売業        80%
第三種事業・・・製造業・建設業など  70%
第四種事業・・・飲食店業など     60%
第五種事業・・・不動産業やサービス業 50%

売上にこのみなし仕入率を掛けたものを支払った消費税額とみなすことになります。原則課税方式と簡易課税方式、両方を計算してみて税金が少なくなる方を選択すれば節税になるわけです。

とは言っても事業主自身でここらへんの判断をしていくのはなかなか難しいものです。課税事業者になるくらいの売り上げが出るようなレベルであれば顧問税理士をつけて色々と助言してもらったほうがいいかもしれませんね。

もちろん、税理士をつける上ではその能力の有無も問題になります。言われたことしかできない税理士とか事務作業をただこなすだけの税理士もいますから、その辺の選び方については慎重に。

基本的に、人脈頼りで紹介されてくるような税理士は微妙だと言わざるを得ないでしょう。保険代理店がちゃんと営業できずに親戚周りに契約をさせるようなやり方をしているのと同じです。

このページの最後でも書いていますが、紹介サービスに登録している税理士の場合にはある程度能力が高いと判断してかまわないでしょう(ダメな税理士だと紹介サービスの評判に関わりますから)。

迷った場合には人脈よりも紹介サービスを(どうしても断れない関係の人から紹介されてしまった場合には仕方ないですが・・・)。

 
簡易課税方式によって消費税を納税したい場合には、選んだ課税期間開始日が始まる前の日までに税務署に対して簡易課税制度選択届出書を出さなければなりません。事業年度が始まってから、「あ、やっぱり今年は簡易課税で消費税を支払いたい」と思ってもダメなわけですね。ココら辺は事前によく検討して決定する必要があります。

ちなみに、一度簡易課税制度を選択したら2年間はそのまま簡易課税を行わなければなりません。逆に簡易課税から原則課税へ戻す場合には簡易課税制度選択不適用届出書を税務署へ提出します。これについても適用する課税期間が始まる前に出さなければいけません。

(2016年現在)

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